VMware vCenter Converter という物理マシンから仮想マシンへの変換を行うツールが無償で提供されている。コイツは大変に便利で、取り残された物理マシンを再セットアップなどの必要無しにそのまま仮想機上に吸い上げることができる。
そろそろ保守切れな機械を捨てるべく Windows 2003 が入った物理マシンに vCenter Converter を入れて、サービスを止めることなくそのまま仮想マシンとして吸い上げることにした。使用したバージョンは converter 5.0.1 と 5.1 両方試してみた。結果どちらも同じに動いた。
最初、まずは VSS のエラーが出た。VSS snapshot が作れないといった感じのエラー。これは VSS プロバイダを確認して ( vssadmin list providers
) 余計なのが登録されていれば削除すれば良いらしい。僕のところでは、標準の "Microsoft Software Shadow Copy provider 1.0" しかなかった。まずここに問題は無し。
Volume Shadow Copy サービスの設定を見てたら、どうやら CドライブのShadowCopy を作らない設定にしていたようだ。Cドライブは無効となっている。僕がずいぶん昔に自分でやったらしい。これを有効に設定して再度実行。動き出しました。
ところが、べらぼうに遅い。100Mbps の LAN で、 10Mbps くらいしか出ていない。これじゃあどんだけ待っても終わらないよ。なぜこんなコトに…と思って調べてみると同様の方多数。たとえばこのような。
Automatically Disable SSL - VMware Converter
なるほど SSL を切ると良いらしい。今回転送する環境はクローズドな LAN しか通らないので SSL である必要は無い。SSL を切るには設定ファイルを書き換える必要がある。
converter-worker.xml
を書き換えるのだけど、このファイルがあるのはだいたい "C:\Documents and Settings\All Users\Application Data\VMware\VMware vCenter Converter Standalone"
のようだ。
converter-worker.xml
をテキストエディタで開き、かなり下の方までスクロールする。<nfc> タグ内に <useSSL> といったタグがある。この値が初期値だと true になっているので、ここを false に書き換えて保存。
書き換えたファイルを反映させるために、サービスの一覧より VMware Converter Worker を再起動。コレで設定が正常に読み込まれた。
あとは通常通り Converter を動かすと、見事ワイヤースピードに近いところまで速度が出た。一安心。